音楽

2022年2月27日 (日)

「前夜(桃花鳥)」

高校生の時分、傾倒した楽曲に「前夜」がある。

初めて聴いたのは中学生だったと思うが、曲名には「前夜(桃花鳥)」とあり、桃花鳥には「ニッポニア・ニッポン」とルビが振ってあった。歌詞の中で桃花鳥は「とき」と理解したが、朱鷺の別名であるとは後で知った。

「桃花鳥(とき)が七羽に減ってしまったと…」で始まる歌詞のみならず、ギターの音色に魅せられた。

自分でも弾いてみたいと思いギターブックと睨めっこしながら、カセットテープを何度も繰り返した。

完成度はともかくとして高校2年の頃には一通り弾けるようになった。

弾けるようになると披露したくなるものらしい。

そんな欲望が湧いてくるも、レパートリーはこの1曲だけ。

歌がうまけりゃ、いろいろと誤魔化せるかもしれないが、歌の練習などしていないし、そもそもさだまさしの楽曲はキーが高くて声が出なかったりもする。

人前でギターを弾く機会もなければ、そんな場面に自分からしゃしゃり出る勇気もなく、結局、「前夜」を弾くのも聴くのも自分の部屋の中。

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衝撃的な歌詞がある。

「皆他人事(ひとごと)みたいな顔で人が死ぬ場面を見てる」

これも後日知ったのだが、1980年に起きたイラン・イラク戦争が制作の切っ掛けだったらしい。

収録されているアルバム「夢の轍」の発売が1982年12月、イラン・イラク戦争は8年余り続いたのでまさに真っ只中。

とは言え、ギターに夢中になっていたのは1984年から1985年の頃で、関心事は部活と受験。

いや、受験は気にはなっていたものの部活の練習と、練習が終わった後に聴くさだまさしの曲だけの生活だったかもしれぬ。

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この曲が切っ掛けで朱鷺のことが気になり、大学生の頃に佐渡島に行った。

その時すでに日本産の朱鷺は3羽だったと記憶しているが、「キン」と「ミドリ」の名前しか思い出せないので2羽だったかもしれぬ。

1回目の佐渡島訪問時、佐渡トキ保護センターは今とは異なり山の中にあり、公開もされていなかった。

当時、朱鷺の世話をなさっていた近辻先生にはお世話になった。

2回目には現在の位置に佐渡トキ保護センターが移転しており、「キン」の元気な様子を確認した。

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昨日2月26日(土)のNHK「生さだ」で「前夜」が披露された。

目下のウクライナ情勢を受けての表現者としての対応だろう。

番組名、正しくは「今夜も生でさだまさし」、月に1回くらい土曜日の深夜に放送されている。

4月からは金曜日の深夜になるらしい。

そんなことはともかく、この番組で「前夜」を唄うのは2回目だろうか。

ギター1本での生歌なので、さらに心に染みるではないか。

高校生の自分に伝えたい。

「ほら、さだまさしが生で、ギター1本で前夜を唄っているぞ!!」


【NHKプラスでの配信はこちら】

・配信期限 :2022年3月6日(日) 午前1:05 まで
・「前夜」は76分頃から

https://plus.nhk.jp/watch/st/g1_2022022625660?t=4570

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